日韓会談文書とは
吉澤 文寿
(2006年4月19日)
朝鮮は1945年に日本の植民地支配から解放された後、南北分断が解消されないまま、1948年に二つの政府が樹立されました。1951年9月に日本及び連合国が対日講和条約に調印したのを契機として、1951年10月に米国の仲介のもと、日本と大韓民国は在日朝鮮人の法的地位について討議を始めました。その際、国交正常化を前提に日韓間の懸案が討議されることになり、1952年2月から日韓国交正常化交渉(日韓会談)が始まりました。しかし、交渉は4月の日本独立(対日講和条約発効)までに妥結に至ることができませんでした。その後、日韓会談は1965年6月まで、7次にわたって断続的に行なわれました。
「日韓会談文書・全面公開を求める会」の「日韓会談文書」とは、このように14年間継続した日韓会談に関わる文書で日本及び韓国政府が保管しているすべての文書と定義します。そして、私たちは請求権・基本関係・「在日韓国人」法的地位など、戦後の人権問題に直接関わる議題をはじめとする、文字通りすべての「日韓会談文書」について公開を求めています。
韓国政府は2005年1月および8月の2次にわたって、外務部が保管する「日韓会談文書」を全面公開しました。したがって、私たちの当面の要求は日本政府が保管する同文書の全面公開です。